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腰と股関節

 相撲の四股の体制で、そのまま両足を曲げるスクワットを「腰割り」という。腰が割れるというのは、腰方形筋などが分裂するのではなく、膝が十分曲がって、「股関節がはまった」状態(白木仁『驚異の1分間コアトレーニング』(学研新書 2011)など参照)をいう。

 言うのは簡単であるが、股関節がはまるとか、腰が割れるというのは、実感としては極めてつかみづらい感覚ではなかろうか。しかも、四股の腰割りは、足をターンアウトして完全に外股の状態にするので、かなり不安定である。昔の人が、これで安定していたのは、嘘じゃないかと思えてくる。

 これはすべて、バランスとの関わりなのである。この足腰の状態で、完全にバランスが取れると、足腰に力がみなぎり、非常に強い身体感覚が醸成される。四股や腰割りは、いわゆる筋力トレーニングではなく、これによって筋肉をつけるという目的でやるのは正しくない。

 四股の目的は、不安定を使いこなして、腸腰筋や大腰筋に氣(意識、血液などの流れ)が通るようにするための訓練であり、それ自体がバランスの稽古である。バランスをとる練習をしていると分かってくるのだが、不安定な場所で一瞬でも静止することができたり、ふと気付くと完全なバランスの中にいることを実感したりするとき、ある種の快感を覚えるのである。

 この感じが、リラックスに繋がり、強い土台を構築する契機となるのだと思う。その土台を生かして、「自然体」といわれる姿勢が形作られるのである。

  風海

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