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よしなしごと 其二

 適当なことを書こうと思って、「よしなしごと」というタイトルをつけてみた。しかし、よく考えてみると、ブログなんて大体よしなしごとで、仕事上の重要な案件や真剣な論文などを、こういうところで発表する人は少ないだろう。

 このブログを見ているのは限られた友人だけであり、そうでなければ間違って彷徨い入ってきた人だろうから、パブリックな文章という感覚は薄い。かといって本当に言いたい放題を書くのも気がひける。理想としては、平安朝に回し読みされていた、物語のような位置づけになればいいが、それほどの内容がないことは承知しているので、一人で物狂おしくなっていれば事足りることにしよう。

 ここで、ようやく先輩に言及出来る。「よしなしごと」を、「物狂おし」く書きつけたといえば、もうあの人しかいないだろう。吉田兼好さんである。『徒然草』は、平安朝の文学に傾倒した吉田兼好の趣味を反映して、擬古文的な文章で書かれているという。ということは、鎌倉時代のあの頃には、もうああいった格調の文章を書く人はいなかったということである。

 まあ、文章のことはさておく。『徒然草』には、木登り名人や、弓の名人といった学ぶべき人や、間違えて寺へ参り損ねた坊さん、犬を猫又と間違えて泡食った連歌の師匠など、愛すべき人のエピソード満載であるが、中には本当に「よしなしごと」が書かれている。

 第二十一段。「何某という世捨て人が『この世に何も未練はないけれど、ただ空がきれいだなあ、と思うと、この世が名残惜しくなる』と言っていた。まことに、そういう気がする」
 ・・・いや、空にかこつけて、何か絶対に隠している、と邪推したくなる。

 第九十六段。「めなもみ(天明精、やぶたばこ)という草がある。マムシに咬まれたとき、この草を揉んでつければ、すぐに良くなるという。見知っておこう」
 ・・・いわゆる豆知識だが、本当だろうか。マムシに咬まれて、メナモミつけたくらいで治るとはとても思えない。マムシにやられたら、すみやかに医者へ。

 第百二十七段。「改めたところで役に立たないものは、改めない方がむしろいい」
 ・・・賛成です。

    風海

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