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ヨガ体験レッスン

 西宮北口駅前にある「ヨガスタジオ チャンドラ」というところへ、ヨガの体験レッスンを受けに行った。フルイチ先生という、四十代半ばのはずだが、どう見ても三十代前半くらいにしか見えないNHK「お母さんといっしょ」に出てくる歌の、あるいは体操のお兄さんのような先生が担当された。

 ここのコンセプトは、「ヨーガ療法」といって、本場の行者さんが行っているような、自分で行う加圧トレーニングを中心に、ポーズの正確さやストレッチ効果ではなく、大脳視床下部を緩めて、セロトニン、メラトニンといった体内物質の分泌を促して、身体を内部からリラックスさせるということであった。

 ぼくはいままで、ポーズは正確にやって、そこから得られるストレッチ効果や筋力トレーニング効果といったものを目的に行うのが正しいと思っていたのだが、どうやらそれは邪道であるらしい。というか、真のリラクセーションには必要ないものらしいのである。

 始まると、先生がゆったりした、静かな、リズムの良い口調で、ずっと指示を出し続ける。または、体に対する効果や、心の安定の秘訣、さらには自分が奥さんとどういうやりとりをしたか(インドに研修に行くのにお金を使い、徳島へ学会参加しに行くのにお金を使い、とうとう奥さんから生活費がなくなったと苦情を言われたので、「心を静めて対応しよう」とされたとのこと。お金をどう調達するか、ではなく、自分の心を調整する方に氣を使うあたりに、プロ意識を感じた)まで、ずっとしゃべり続けていた。

 この、みんなに向かって語りかけ続けるというのは、フェルデンクライスを受けた時にもそうだったが、聴いているうちにだんだん瞑想状態になってきて、リラックスしますといわれると、本当にそうなるのである。ある意味洗脳と紙一重の技術であるが、先生からは実に細やかで優しい氣が感じられ、この声を聞きながらヨガをするというのは、本当に贅沢で愉しいことだと思わせるだけのものがあった。

 比べるのは筋違いかもしれないが、合氣道の先生でも、あれほどやわらかで優しい氣を常に出し続けている人はまれである。合氣道は武道だから、どうしても強い氣になってしまうのかもしれないが、自分が合氣道を続けて、もし指導者になるのならば、フルイチ先生のような氣を出せるようになっておきたいものだと思う。

 一時間半のレッスンが終わって、ふと身体に意識を向けると、合氣道で受け身をしまくったあとよりも、確実に緩んで爽快になっていた。これはある意味で、とてつもない経験である。合氣道も、本来こうあるべきだと思うので、このときの身体の状態に近付けるように、稽古したいものである。

       風海

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