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ガーデニング

 うちの庭というか、畑はここ数年ずっと放置したままだったので、繁茂したハーブが食い止めているところ以外は、すべて雑草に覆われて、どこかの山の登山口みたいな状況になっていた。それこそ「田園まさに蕪れんとす」という状況で、「帰りなん、いざ」とあいなった。

 畑の総面積は、百平米くらいあるだろうか。すでに作物が植わっているところをのぞくと、約七割が放置されて、草が生い茂っている。ついでにハーブも野生化しており、こうなったらすべて抜いてやろうと思って、クワで耕し始めた。

 すべてを掘り返して、もとの土が見えるまでにするのに、のべ一週間くらいかかった。草があっても構わないと思っていたが、やはり綺麗になると気持ちがいいもので、ついでに、ノウゼンカズラとそのそばの細い木も掘り返して抜いたら、だいぶ眺望が広がった。

 ここまでの作業を終えて、ちょっとゆっくりしようかと思っていると、近所の酒屋のおばあさんがやってきて、「田の稗の穂を摘んでおかないと、来年また生える」などと余計なことを言うものだから、その作業にも取り掛かった。

 うちの田は、無農薬だからと言えば聞こえはいいが、その実無精でほったらかしにしておいたため、やはり雑草の楽園になっており、稲だけがある状況と違って歩きにくいことこの上ない。そのなかで、稗の穂だけを選択的に摘んでいくのだが、この量が半端なものではなく、朝から五時間かかってようやく全体の七割くらいを終えた。

 田んぼに入ってわかったのは、稲の実り方がよろしくないことで、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉があるが、「頭を垂れ」ているのはむしろ稗の方であった。これではどうしようもない。来年こそは早い段階で草を取って、理想的な稲を育てよう、と毎年この時期になるとそういう話が家族の中から出てくるのである。

             風海

 

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